『GINZA』11月号でスタイリストの小林純子さんが提案する
「銀座三越」と「松屋銀座」のコラボスタイルにとても惹かれました。
今週から東京・銀座で「
GINZA FASHION WEEK」がスタート。
これを『GINZA』ならではで特集していたのです。
しかしこのイベント、
あの老舗デパート銀座三越と松屋銀座が共同で企画・開発したものなんですよね。
2店といえば、長年しのぎを削ってきた隣接するライバル店舗。
それが仲良く合同イベント
(写真をみてわかるとおり今回、2社のロゴマーク入り紙袋も開発されています!)
これは事件ですが
どうしてコラボを組む気になったのか?
そこには震災以降、高額商品が主力の銀座店の売り上げが戻らないことが背景にあったそうです。
「一緒に銀座を盛り上げよう」と両者が話し合い、協議を開始したのが6月初旬。
そこから実現までがたったの4ヶ月!
予算化されていない、この合同イベントはこの短期間で実現したんですね。
【一番の敵と手を組んだのでわだかまりが
ないわけではないが、銀座のお客様をもっと良くしようという意味では、お互いを尊敬できるし、銀座のためお客様のための意見交換がスムーズにできる】
との関係者の声は、なるほどと思うところ。
先週オープンした有楽町阪急やルミネに対抗してという考えは当初から頭になかったそうで、
【大震災後の節電で暗くなった銀座を明るくしたい、日本の若手デザイナーを応援したい、そして大震災によって工場の海外移転が騒がれる状況下で日本のものづくりを少しでもサポートしたい】ただただこの3つを
コンセプトに協議してきたそうです。
さらに関係者が語って印象的だった言葉が
「もう1つの狙いはライバルとしての知恵比べ、同じテーマの下で現場のバイヤーたちが張り合うこと」
現場には「それぞれ隠し球を持ちましょう」と呼びかけて、
ファッション、食品、化粧品、各部署がそれぞれ創意工夫、各店らしいコンペティションもおもしろい。
ファッションでは偶然にも東北のものづくりをクローズアップしていましたが。
仲良く行動する場面もあれば、
競争して新しい商品を開発したり、
お客様に楽しんでいただける独自イベントを仕掛ける・・。
買い手側からしても
それぞれの優れた点がわかりやすく訴求されているのは新たな発見があって楽しいものです。
これこそ銀座活性化や日本のものづくりサポートになるんでしょうね。
※開催期間:10月19日(水)~10月25日(火)
次回は3月に開催が決まっているそうです。
各部署のバイヤーがどう創意工夫し、次回のテーマをどう具体的に商品化するのか、
どんな「隠し球」を用意するのか、
販促チームはどう商品をお客様に体感していただけるイベントにしてくるのか。今から楽しみです。